グラスを想う。
オフィスで使うグラスを変えましてん。
昔は、国際規格のテイスティンググラスを使っていた。
理由は、国際規格は<全てのワインを同じ状態に並べて良し悪しをはかるもの>と解釈しているから、
「テイスターたるもの、ワインの良しも悪しきも、全て知らんとイカンのじゃーッ!」
って若さに任せて力いっぱい込めて試飲していたのを思い出す。
そうして出てきたワインのレポートはきっと、カタい印象を与えていたんだろうね。
やがて肩の力がほぐれはじめた頃に、ふと考えた。
「テイスティンググラスって、サービスの現場で使われること、ほとんどなくね?」
よりリアルな、実際にお店で飲まれている状況と同じでなければ、つまりワインの楽しみ方を知らなければ、
たとえそのワインの良し悪しを知っていても、真の実用的テイスティングとはいえないんじゃないか?
そう考えて、ドイツの会社のボルドーよりも少し小さめのグラスをつい先日まで使っていた。
ある日、とあるインポーターの敏腕営業マンがワインの話そっちのけでグラスの話を始めた。
それが写真のグラスだ。

ザ・ジャンシス・ロビンソン・ワイングラス
敏腕営業マン曰く、あらゆるタイプのワインにフィットするという。
んんー?そんなに都合のいいワイングラスあるか?
なんて懐疑的になっていたら、彼はこう付け加えた。
むろん、ブルゴーニュやリースリング、シャルドネなどその味わいを最大限に発揮するよう開発された専用グラスには、その性能は及ばない。それと同じ性能だなんて言ったらそれら専用グラスを否定することになりますから。
だが、全てのワインの良さを7割から8割、引き出してくれるグラス、と解釈すれば、それはテイスターにとって誠に都合の良いグラスなのでは?
と言うのだ。
しかもこのグラスをデザインしたのは最も尊敬するMW(マスターオブワイン)のジャンシス・ロビンソンだから、
まさしくウチが求めていたテイスティンググラス!というわけ。
ワインの話そっちのけで話したくなるの、わかるわぁ(笑)
あ、言うたらアカンかったっけ?
これからのテイスティングコメントを、お楽しみに♬
自分でハードル上げとるな!(笑)
あるインポーター「S」の「S」さんが言った。
S:「昔、丸さんに言われた通り、僕も国際規格のテイスティングラス使ってるんですよぉ。
ワインの良し悪し、ちゃんとわかってないとアカンから」
丸:「あれ?僕そんなこと言うて勧めました?僕はもう使ってませんけどねー」
つったらエラい怒ってはったなぁ(笑)
年齢と共に、使う道具も変わりますよね。
ご自身の<今>に合ったワイングラス、みなさんも探してみてね♬