ルネサンス人、ルイジ・ヴェロネッリ。
11月29日は、ルイジ・ヴェロネッリの16回目の命日だった。
その日、ヴェロネッリの遺志を継ぐ、ジャン・アルトゥーロ・ロータさんと日本とをリモートで繋いで、トークショーが催された。
イタリアワインに携わる人なら、<ワイン評価本の出版者>としての顔が最も知られているだろうが、
これは彼の功績のごく一部だ。
戦後すぐの1956年、彼のキャリアがスタートしブルゴーニュに通いはじめた頃、フランスの生産者からこう言われたそうだ。
「あなた方イタリア人は、金のブドウをお持ちなのに、造るワインは銀なのですね。フランス人とは、対照的だ。」
それはヴェロネッリに、
「わが祖国のワインを高めるために、自身の著述家としての作品を捧げよう」
と心に決めさせるに充分だった。
ワイン法の改正から郷土料理、工業製品からの脱却の重要性などなど、彼のその活動は多岐にわたる。
今、僕たちが享受している豊かなワインや素晴らしいイタリア料理は、農業そして郷土料理の重要性を説いた第一人者、ルイジ・ヴェロネッリの功績あってこそだ。
<煌びやかな時代>という解釈なら、
スーパートスカーナに代表される<イタリアワインルネサンス>という言葉は確かに的を得ている。
だが、大輪の花々を咲かせるには、肥沃な土壌と水そして陽光が不可欠だ。
その土壌を築いた人としてヴェロネッリは、イタリアワインルネサンスの源流ともいえるのですよ。
塩野七生さんが、ルネサンスとは一見関係ないかに思える宗教家の聖フランチェスコと、政治家のフリードリッヒ二世を源流とするのに似て。
ルーツを知ることは、どんなカテゴリーであれ重要であることは間違いない。
しかしながらそのルーツも、開くテキストや解釈によって人それぞれ異なる。
情報を共有することは、溢れ返っている現代だからこそ一層難しい。
今回のセミナーはそれを解決する内容になっている。
時代背景からはじまり、ヴェロネッリの人となりに触れることで、激動の50年を知ることができる。
しばらく youtube で観ることができるらしいから、ぜひ受講してみてね♬
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