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イタリアワイン

ヴィッラ・テルリーナ。


 さてさて昨日の続き~♫
 バルベーラ・ダスティはふたつのワインを造る。
 <グラダーレ>と<モンシクーロ>、共に造られるエリアの名前だ。

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 グラダーレをテイスティングしてみると、<ブリッコ・フランチャ>とは色から香り、味わいに至るまでまるで異なる。
 優劣ではない。
 ブリッコ・フランチャが<太陽のワイン>と形容するなら、グラダーレははっきりと<テロワールを反映するワイン>。
 黄色い泥灰質の石灰土壌。樹齢は40~50年。
 その土壌と樹齢を反映した、深く落ちついた味わい。
 樹齢の高い樹は、地中深くまで根を張り、あらゆる栄養分を取り込むため、樹そのもののバランスが高いレベルで整う。
 結果、実るブドウは集中力が高く、房と粒が小さくなり、果皮の割合が高くなって濃縮する。
 ただ濃いのではなく多面的なキャラクターを有したバルベーラとなるのだ。
 こうして造られたバルベーラはオークの樽での熟成を必要とする。
 木の香りを付けるためではない。
 33ヶ月におよぶ樽熟成は、あくまでワインを落ちつかせバランスを整えるためのものだ。
 濃縮した果実をはっきりと感じながらもバランスの整ったエレガンス。
 素晴らしい♬

 さて、トップキュヴェ<モンシクーロ>の説明に入る前に、彼の使う<コルク>について少し記そう。
 グラダーレとモンシクーロはヴィッラ・テルリーナの顔的存在だから、コルクには最上級の注意を払う。
 グラダーレに使うコルクはサルデーニャの<ムレッドゥ>という会社のもの。
 長い!
 モンシクーロのコルクはボルドーの会社、<トレスカーゼス>。これも長い!
 ボルドーではシャトー・パルメやラトゥールもこの会社のコルクを使う。
 両社とも、ブショネが出たらワイン代を含めて全額補償するという品質への自信を持つ。
 それだけに、コルク1個1ユーロ(!)というから、ヴィッラ・テルリーナの品質へのこだわりも、並ではない。
 バルベーラの造り手では最上のひとりではなかろうか。

 そして、モンシクーロ。
 昔からこう呼ばれているエリアで、Monte(山)、Sicuro(安全)の意。
 その山は北西から吹く冷たい風から畑を守り、さらに時折やってくる嵐さえも寄せつけない。
 パオロがここに来るよりも前から、守られた場所なのです。
 ここに植わるバルベーラは特に樹齢が高く、中には90年を超える樹もある。
 バルベーラの房の重さはひとつ250g~300g だが、モンシクーロのものは150g~200g。
 しかも1本の樹に3~4房しか残さないため、モンシクーロを1本造るためにはブドウの樹2本分の房が必要となる。
 年産2000本は、パオロの努力の結晶だ。
 是非、飲んでみてほしい。

 モンシクーロは、ヴィッラ・テルリーナの中で最も早くビオディナミを実践したエリア。
 そう。ヴィッラ・テルリーナはビオディナミ生産者なのです。
 でもパオロはそんなこと声高に口にしない。
 ただ畑での作業について熱心に語るだけだ。
 ビオディナミが良いからやっているのではない。
 畑にとって良いサイクルをもたらすからビオディナミを採用している。
 そのスタイル、好きだし、そうあるべきとも思う。
 ビオディナミを声高に宣伝する造り手にヘンな香りのするワインが多い中、
 ヴィッラ・テルリーナのバルベーラの味わいは静かな説得力がある。

 通訳さんが入れないくらい熱心に話すパオロを思い出して、クスッと笑いながらこの文章を書いている。
 ありがとうパオロ。
 こんどは一緒に、食事しようね。

業務用イタリアワインなら! エノテカビアンキッ!!造り手の努力はワインに宿る。~


by enotecabianchi | 2019-11-08 22:21 | ワインの造り手。 | Comments(0)