テヌーテ・ルビーノ。
同行営業はこれが2回目。
3年前の初回はやはり、テヌーテ・ルビーノの基本ともいうべき <マルモレッレ> シリーズの行脚。
そこから随分、知られるようになった。
<上質な>ワインをリリースするプーリアの造り手として、ね。
その影響か、インポーターが代わって初回入荷した分は、多めに仕入れたであろうにもかかわらず、ほぼ完売。
中にはたった数週間で無くなったものもあったとか。
そんな中、オーナーのルイジ来日。
今回はだから、売れ筋のワインを持って歩くのではなく、<高品質>を追求しまくったワインを案内する旅となった。
テヌーテ・ルビーノが高品質を追求するのは、国際品種ではない。
白ブドウは 「マルヴァジア・ビアンカ」、
そして黒ブドウは 「ススマニエッロ」、共にここの土着品種だ。
マルヴァジアは、「カメレオン的ブドウ」 とよく言われる品種ね。
スティルも泡も、白も赤も、辛口も甘口も造られる珍しいブドウ。
テヌーテ・ルビーノは、辛口の白に仕上げる。
とりわけ 「ジャンコーラ」 というマルヴァジアは、45年という高樹齢。
ジャンコーラは単一畑の名前で 標高0メートル。 そう、隣は海だ。
トロピカル系の香りと味わいはこの地のワインを想起させるものだが、
このワインはその甘い香味を、海に由来するミネラル、そして酸が見事に支える。
飲み心地が素晴らしいのよ!
言うまでもなく、ブオニッシモーーーーーーッ!
土着黒ブドウの「ススマニエッロ」は、プーリアだけ、しかもこのブリンディシのエリアにしか植えられていない。
ところでせやけど、ススマニエッロて、何語?
語源を聞いてみた。
そしたら、
<ソマレッロ・ネーロ:黒いロバ>
から来ているそうで、ススマニエッロは樹齢が若い時はブドウをたくさんつける。
イタリアではロバは、<強い>とか<たくさん>というイメージがあるそうで、
ネーロは見た感じ<赤>というよりも<黒>に近い濃い色を呈していたから。
フラッグシップの <トッレ・テスタ>は、それはそれはもう!
しかしながら何よりも驚いたのは、
ススマニエッロでメトドクラッシコを造っていることだ。
ほとんど黒に近い黒ブドウだからもちろんロザートだが、澄んだベリーのような美しい色あい。
ギュッと凝縮しているが、心地良い酸味が清涼感を与える。
あ、これプーリアの黒ブドウから造られたワインのコメントやで?
考えられへんわ。
そんな驚きがいっぱいの晩餐会。
彼の造るプリミティーヴォもそうだが、
一般的にいわれる、「プーリアは甘濃い」 というイメージとは テヌーテ・ルビーノは、異なる。
最大の違いは、その飲み心地の良さだ。
上品で、優しい。
全てのワインに共通する。
あ、それ、ワインだけじゃないね。
ルイジの人柄も共通する。
一日一緒にいたけれど、彼の上品な立居振舞いと余裕のある話しぶりは、
周りの人をもリラックスさせる。
こういう人が造るからこそ、ワインの味わいもそうなるのですね。
そう 腑に落ちた夜なのでした。
7月の再入荷が、楽しみだ!
~ 業務用イタリアワインなら! エノテカビアンキッ!!また大阪を巡ろうぜぃ ♫ ~