ドゥリン。
先週のまとめ、ですな。
まずは、<ドゥリン>。
5月30日、リグーリア州 ドゥリンのオーナー、アントニオ・バッソと奥さまラウラとの同行営業。
14時半の待ち合わせから、1件お客さんのアポイントを終えると、昼食を摂っていないというから、
例の「まいどおおきに食堂」へ入ったんやけれども、
なぜそこなのかというと、
アントニオが「グルテンアレルギー」なのだそうだ。
そうそう、パスタもピッツァも、大豆も醤油もダメっていうから、
カウンターに並んでるものから好きな料理を選んで取ることができる「まいど」を選んで、
焼秋刀魚と焼鯖を取ってはったけれども、
イタリアに存在しないスタイルだけにアントニオ、エラい気に入ってたな。焼魚も。
おかげでそのあとは終始ご機嫌なアントニオとラウラでございましたー♫
ありがとう「まいど」。
ドゥリンは今から約100年も前から続くピガートの作り手。
話を聞いていると、キリスト教とのつながりがことのほか強く、
名前の「ドゥリン」も、聖人イシドーロ(サンティシドーロ) に関係がある。
創始者であるアントニオのおじいさんがイシドーロという名で、
凄い偉丈夫にもかかわらず周りから からかい半分に、「イシドゥリン(小っちゃいイシドーロ)」
と呼ばれ、それが短くなって<ドゥリン> になったのだとか。
海から7km、山からも15kmというそれぞれに近い距離にドゥリンはある。
常に山からの風が吹くこの地では、土着品種ピガートが最も重要なブドウ。
<ピガート>の由来は、「Piga(斑点)」から。
収穫が近づくと斑点ができることから名付けられたのだとか。
むろんこの斑点はヴェルメンティーノなど他の品種には見られない特徴。
ピガートは、酸度の低い品種。
そのため、40~45日間、低温でゆっくりと発酵させる。
高温になると、少ない酸度がさらに落ちるからだ。
そうしてできたピガートは、きれいな果実味をしていてラベルの色そのままに、
緑っぽい味わいを呈しているが 断じて青っぽいのではない。
それでいて複雑みが感じられ、味わいに落ち着きがある。
魚介にはもちろん、緑黄色野菜たっぷりのお料理に、素晴らしく良く合う。
リグーリアの造り手なら、晩餐は当然、ジェノヴァ料理!
ってことで、中崎町「ラ・ランテルナ・ディ・ジェノヴァ」さんの、
これとピガート!
最高に美味しいねん ♫
そして彼が造るヴェルメンティーノ・ルンゲラには、
とりわけ シルヴィアさんのジェノヴェーゼは、濃厚だが飽きない美味しさ。
ヴェルメンティーノのヴォリュームに、ピタッ!とフィットした。
素晴らしきアッビナメント。歴史と文化を感じて、大いに納得した夜でしたー。
<オマケ>
同行営業の途中、次どこに行こうかなー なんて考えてると アントニオから、
「日本のワイン買いたい」と。
お客さんトコでのワインの説明はもっぱらラウラがしていて、
アントニオはほとんど喋らず座ったまま、
かと思えば急に立ち上がって、ミーティングの模様を録画したりと、
まぁまぁ自由に行動してはったけど、そこリクエストするのねw
で、タカムラさんに行ったらなんと!
自分の好みをやたら熱く話して じっくり時間かけて、無事北海道ワインを購入しましたとさ。
その時のアントニオの満足げな顔といったら!
久々のイタリア的時間配分。
タカムラさんが一番滞在時間長いやんw
~ 業務用イタリアワインなら! エノテカビアンキッ!!こんどは現地で会いたいね ♫ ~