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毎日更新♬ エノテカビアンキのブログ

bianchim.exblog.jp

イタリアワイン

ジュセッペ・カヴィオラ。


 醸造コンサルタントとしてのジュセッペ・カヴィオラは、
 彼が受け持つことになった ウマニ・ロンキが、中部イタリアにおける初の快挙、「白ワイン・オブ・ジ・イヤー」を獲得したことで、
 その名声を更に引き上げることとなった。
 最優秀エノロゴに輝いたこともある彼のコンセプトは、
<自分の存在を可能な限り感じさせないエノロゴでありたい>
 というものだから、カルロ・フェッリーニやコタレッラとは対極をなす。
 良し悪しではない。 スタイルの話ね。

 今回は<フレンチ串揚げ> でのランチセミナーという形で話を伺った。
 どのワインにも良く合うお料理の数々には嬉しい驚きがたくさんあったが、
 何より驚いたのは、ジュセッペ氏の食べる早さ!
 お料理が運ばれるやいなや、すぐさま手に取り口へ運ぶ!
 串揚げやから、「熱いで!熱いで!」と周りは全員大阪のオバチャンになってたわ(笑)

 テイスティングは、
1.ランゲ・リースリング 2015
2.ドルチェット・ダルバ ‟バルトゥロット” 2016
3.バルベラ・ダルバ ‟ブリック・ドゥ・ルーヴ” 2014
4.バローロ ‟ソットカステッロ・ディ・ノヴェッロ” 2011


1.ランゲ・リースリング 2016
 1991年創業だが、初の白ワインであるリースリングのファーストヴィンテージは2014年。
「白については長い間考えていたんだ。
 ピエモンテの白ブドウといえば?
 アルネイスはロエーロだし、コルテーゼはガヴィだ。
 それぞれの土地に密接に関係する。
 そうして見つけたのが、標高600メートルのリースリング。」

 アルタランガの個性が如実に表れる、長期熟成の可能性が大いに期待できるリースリングだ。
 味わいはグレープフルーツのようにフレッシュで爽やか。
 品種特有の火打ち石やぺトロール香は控えめだが、極めてバランスの整った味わい。
 ソフトプレス後、スキンコンタクトは行わない。
 果皮ではなく<果肉>にある旨味成分を抽出することで、みずみずしくエレガントな香りそして味わいに仕上がるのだ。

 ラベルは、ジャンニ・ガッロが手掛ける<ひまわり>。
 そう、先日レポートしたグラッパの優秀な造り手、マローロのラベルを手掛けた人だ。
 ここにもピエモンテの人のつながりを見た。
 ついでに聞いてみた。
「グラッパは造らないの?」
 その問いには、
「造らない。」 と一蹴(笑)
「ワイン以外に興味はない。ロレンツォ・マローロにヴィナッチャを売ってるけどね。」

 最高のアッビナメントは、

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<リースリング>と<鰆のカダイフ巻き 蕗の薹ペースト添え>


2.ドルチェット・ダルバ ‟バルトゥロット” 2016
 樹齢70年のドルチェット。
 南向きの畑。 セッラルンガのクリュ、<チェッレッタ> に似た、泥灰土の強い土壌。
 若いワインだが既に落ち着いていて、ドルチェットによくみられる「青さ」 は微塵も感じない。
 エレガントで、極めて飲み心地がスムース。


3.バルベラ・ダルバ ‟ブリック・ドゥ・ルーヴ” 2014
 ドルチェットと同じく樹齢70年。
「バルベラは酸のない品種と言われるが、果実のバランスは収穫のタイミングで整えることができる。」
 彼の言葉通り、確かにこのバルベラには心地良い酸を感じる。柔らかく優しい味わい。


4.バローロ ‟ソットカステッロ・ディ・ノヴェッロ” 2011
 味わいった瞬間、(な、なんてエレガントなバローロや!) って思ったから聞いてみた。
「エレガントの極みともいえるバローロだが、これはノヴェッロという場所の個性?
 あるいは、ジュセッペさんの意図?」
 これには、
「両方。」
 と返ってきた。
「ドルチェットとバルベラを造ってきた歴史の中で、バリックを使ったり色んなことを試した。
 でも、バローロを造ることが決まった時、クラッシコでエレガントに仕上げることしか頭がなかったよ。」
 ソットカステッロ・ディ・ノヴェッロの畑は、石灰を多く含んだ土壌で標高は420~450メートルと非常に高い。
 そして、温暖化で昔とは環境が変わった。
 今はラ・モッラよりも条件が良く、収穫もラ・モッラよりも7~10日遅い。

 力で押すバローロでは全くない。
 極めてエレガントで飲み心地が良く、それでいながらバローロの風格が共存する。
「よく言われる<完熟>というのは、必ずしも良いわけではない。」
 エレガンスを極めるにはいつ収穫するかが大きな鍵であり、偉大なワインには必須の条件だ。

 今回テイスティングした4つのワイン、全てを扱うことに決めて、その場で発注した。
 ずいぶん昔にも仕入れたことがあるが、その時は扱い方を知らないがために敢え無くリストから外れた。
 今は自信を持って勧められる。
 とりわけ、ドルチェット苦手! とか、バルベラ苦手! とかいう人にこそ飲んでもらって、大いに驚いてほしい。
 バローロは言うに及ばないけれど。

 彼が残した重要な言葉で、このレポートを締めるとしよう。

<Grande ma non Grosso> 偉大であること。そこに力は要らない。

 その言葉は、彼が造るワイン全てに共通する。
 そして偉大なワインはやっぱり、偉大な人が創るのですね。

業務用イタリアワインなら! エノテカビアンキッ!!Grande ma non Grosso. 名言やわ! ~


by enotecabianchi | 2019-05-18 21:34 | セミナーレポート! | Comments(0)