中身はもっとスゴいんです。
さてさて。 ミッレディ が何故、ピラミッドボトルなのか?
について。
確かにデザインとしても秀逸なボトル。 見た目重視で、と考えてもおかしくはない。
フランチャコルタの醸造に欠かせないのが、「瓶内二次発酵」。
発酵というからには、そこに 「酵母」 が必要だ。
酵母が元気になると、瓶の中で発酵が始まる。
そうそう発酵とは、糖分が アルコールと炭酸ガスに変わるヤツね。
酵母が糖分を分解し終えると、酵母が死んで、澱(おり) になる。
さてここからが! 何故ピラミッド型なのかが明らかに!
死んだ酵母は澱になり、沈殿する。
フランチャコルタは、酵母と接触している時間が長いほど、味わいに複雑みが加わる。 ミッレディ に至っては、1000日 つまり3年近い瓶熟成を経る。
その際、ワインが澱に触れる表面積は、「丸」 と 「四角」 では、違ってくる。
そう。 フェルゲッティーナは、寝かせた際のボトル底面を平面にすることで酵母に触れる面積を広げ、味わいに更なる複雑みを付与することに着目し、実践した。
そしてワインに複雑みを与えるには、それに耐えうる 健全で上質のブドウが不可欠なのは、言うまでもない。 ただ寝かせれば良いというものでもないんやね。
「ルミアージュはどうするの?」 という質問は、インポーターさんにもたくさん寄せられているようだ。
これに関しては、ボトルをつぶさに見れば、一目瞭然だ。
「四角いボトル」 ではあるけれど実際には、ボトルの下半分だけで、それより上は外側も内側も、「丸」 なのね。 これなら、酵母も瓶の中を心地良く滑ってくれるだろうし、ピュピートラに差し込んでも問題なさそうだ。
ガッティ家の肖像。
ピラミッドボトルを考案したのは、弟のマッテオさん。
「素晴らしいアイデアだけど、その形にするにあたって 私たちが考えた以上に、ボトルを強くしなきゃならなくなったの。 びっくりするくらいの値段になっちゃったわ!」
そう話すのは、今やワイナリーの全てを切り盛りする、姉の ラウラさん。
微笑ましく温かい家族。
四角いボトルに詰められたワインにも、その温かさを感じてもらえたら、嬉しいがな。
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