
金曜日、FBに投稿したふたつのボトル。
同じ造り手、同じ銘柄、同じヴィンテージ。
今回はそれについて話そう。
全く同じワイン。ただひとつ異なるのは、パッケージだ。
コルクとスクリューキャップ。
たったそれだけのことで、味わいは異なるのか??
結論を先に言うと、全く、異なっていた。
店主にお願いしてブラインドで出したもらったが、色から違っていた。
優劣の問題ではなく、ましてや劣化したものではない。ただ、違うのだ。
ヴィン・ソアヴェが上質なソアヴェ・クラッシコであるのは周知の事実だし、
このふたつのボトルはそれに充分見合ったものだった。
なぜ、異なるのか。
十数年前、当主のステーファノ・イナマは僕にこう言った。
「ソアヴェ・クラッシコはそのテロワールからミネラルを多く含むワインだ。
このミネラルを、栓をしてから開けるまで保持するには、スクリューキャップが不可欠」と。
具体的にどう異なるかというと、
まず、液体の照り。輝きかたが異なり、そして淡いグリーンを帯びる。
ふたつとも香りから透明感があるが、スクリューのそれはそこに、<鮮烈さ>を纏う。
コルクのものからは、甘さや温かみを感じ取ることができたが、それは<緩み>と取ることもできる。一方スクリューも同じく甘みを伴うがそれと共に水晶のような透明感と鮮烈が伴う。だがこれも、<冷たい感じ>と取ることもできる。ポジとネガは表裏一体なのです。
今回のテイスティングでステーファノの言葉が深く納得できて、
ヴィン・ソアヴェが持つミネラルを、初めて五臓六腑に染み渡らせたように感じた。
意図的に、この2本のワインが揃ってから1年後に、今回の試みを実行した。
というのは、ボトリングしてからの時間経過が長いほど、その差は大きくなると予想したからだ。
前述したがこれはパッケージの優劣の問題ではなく、造り手の考え方が大きいと思う。
「鮮烈なミネラルを感じてほしい」と欲するからスクリューを採用するのであって、
全てのワインがそうあるべきとは考えないだろうから、天然コルクを使用するワインもある。
このワインはこう感じてほしいという造り手の想いを知っていれば、
その味わいにより深く、寄り添うことができると思う。
だから造り手の生の言葉は、大きく響くのですね。
本国では間もなくヴィニタリー開催だから、造り手の来日も小休止といったところ。
そしてヴィニタリー後には、複数の造り手来日が既に予定されている。
造り手には、「楽しかった!また大阪に来たい!」と感じてほしいもの。
造り手の目の輝きは、僕たちの「知りたい!」に直結すると、思っているのです。
せやから彼らの話を聞く前に、いっぱい予習しとかんとね♬
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by enotecabianchi
| 2023-03-29 20:56
| 比較すると見えてくる。
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