「チポリーナ」 という銘店。
南大阪での〆は、泉佐野 「チポリーナ」 さん。
アッビナメントのお勉強ね。
昨年 訪問した際にその話をした。 興味深かったのは、「ウニには赤」 というものだった。
それを聞いてしばらく経った頃、試食会に参加させて頂いている2店のうちの1店舗 (今はもう閉めたけれど)で 生うにのパスタ が出たものだから、提案して試したところ、大いに納得した。
その時は クエルチャベッラのボルドーセパージュ、「トゥルピーノ」 を用意した。
採用には至らなかったが 確かに、よく合った。
そして今回、それを教えて頂いた方に、アッビナメントの話を伺いながら食事したというわけ。
驚きの連続だった。
このお料理に 銘ソムリエさんは、
これを出すのだそうだ。 今回は違うワインを頂いたが、
このワインを出して、外したことは一度もないそうだ。
世間一般の考えとはおおよそかけ離れたこのアッビナメントだが、
うにのソースに合わせる赤ワインには、条件がある。
・果実の凝縮感があるもの。
・渋みが少ないもの。
・酸味が少ないもの。
無論、このお店のお料理に対して、ということだろうけれど、
なるほど確かに、モンテプルチアーノ、とりわけ この銘柄は、それらを全てクリアする。
飲んだワインも、うにのソースにも 生うににも、相性が良かった。
それは、写真の大盛りでさえ 軽々食べてしまえるほどの相性。 わかるだろぉ?
セコンドは、
兵庫産播州赤鶏の香草パン粉焼き アーモンドの香り
このお料理を、どんなワインで合わせるのかと期待したら、 ↓
しかも、南イタリア、カラブリア州の山のブドウ、モントニコ。
モスカートにも似た香味は グリルした鶏に、そして アーモンドのクリスプ感にバッチリ! だった。
銘ソムリエさんに、聞いてみた。
「ワインをセレクトするにあたって <鍵> となるのは、料理に合わせた個性的なワインを幅広く揃えること?」
この問いに彼は、「全く違う。」 と答えた。
「飲んでまず、お客さんの顔を思い浮かべる。」 と。
お客さんに楽しんでもらうことが第一。
そのお客さんにとってワインの話が不要とみれば、それも語らない。
無論、知っておく必要はある。
このスタンス、良いね。
不意に、別のテーブルの女性客から、
「バラの香りのするワインがほしい。」
というリクエストが。
事前のリクエストならともかく、アドリブでその難題に応えられるほど品揃え ないやろ!?
と思って様子を見ていると、
この造り手、実はウチにも来てくれたことがあり このワインも飲んだことがあったが、その時はバラの香りを読みとることができなかった。
だがこの時、このワインは確かにバラの香りがした。
そのお客さんが大喜びしたのは、言うまでもない。
お客さんを、ワインを、お料理を、お店にかかわる全てを 深く観察していなければ、このサーヴィスはできない。
人気店には、ちゃんと理由があるのだ。
優秀なソムリエであり、経営者であり、エンターテイナーである西山さん。
並びにスタッフの方々。
ありがとうございました ♬
追記。
会計を済ませて席を立とうとすると、
「もしかして出てからタクシー探そうとしてます?」
オレ:「ええそのつもりですよ。」
「ここどこやと思てるんですか!南大阪ナメたらあきません!200台に1台くらいしかタクシー通りませんよ。」
そう言ってタクシーを呼んでくれた。
またまた! エラい大袈裟に言うて(笑)
と思ってタクシーの運ちゃんに聞いたら、あながち大袈裟でもなさそうね・・・。
恐るべし 南大阪!
しかも楽しやん! 南大阪!
~ 業務用イタリアワインなら! エノテカビアンキッ!! 営業って、楽しいね ♬ ~